アフィリエイトサイトやブログに特定商取引法に基づく表記は必要?

法律

記事内に広告を含みます

アフィリエイトサイトやブログを見ていると、サイト内に「特定商取引法に基づく表記」を見かけることがあります。

「特定商取引法に基づく表記」は「法に基づく」表記なので、法律の規定によって表記が義務付けられている場合には、それを表記しなければなりません。

「特定商取引法に基づく表記」をしないでブログやサイトの運営をしていて、他人のサイトやブログで「特定商取引法に基づく表記」を見ると、

特定商取引法に基づく表記って何?アフィリエイトサイトやブログに書かなければならないの?
特定商取引法に基づく表記をしていないと法律か何かに違反するの?

と心配になるかもしれませんね。

しかし、「特定商取引法に基づく表記」がされているブログなどのサイトを見てみると、その意味を理解しないまま表記しているサイトも多いようです。
それは、本来「運営者情報」とすべきところに「特定商取引法に基づく表記」をしているサイトも多いということです。

Chouette

ちなみに、このブログには特定商取引法に基づく表記はありません。

ブログなどのサイトに特定商取引法に基づく表記が必要なのでしょうか?

特定商取引法とは

まず先に特定商取引法の説明をザクッとしますね。

特定商取引法とは
特定商取引法は、消費者被害を起こさないように消費者を保護すること目的にした法律です。
消費者を守るために、特定の類型の取引について事業者が守るさまざまなルールを定めています。

特定商取引法の対象になっている取引は次の7種類です。
この7種類のうち「通信販売」と「特定継続的役務提供取引」は、アフィリエイトとも関係が深い取引です。

特定商取引法の対象になる取引類型
  • 訪問販売
  • 通信販売
  • 電話勧誘販売
  • 連鎖販売取引
  • 特定継続的役務提供取引
  • 業務提供誘因販売取引
  • 訪問購入

Chouette

こうして並べられてもよく分かりませんよね。これでも一応日本語ですwww
一つづつ簡単に説明しますが、先を急ぐ方は次の「特定商取引法とアフィリエイトサイトやブログの関係」に行ってください。

訪問販売という言葉は聞いたことがあるかもしれませんね。
文字どおり自宅を訪問して商品を販売したりサービスを提供することが訪問販売に当たります。

ただ、実際に訪問するだけではなくて、路上で呼び止めて営業所に連れていき契約をする「キャッチセールス」や「あなたは特別に選ばれました」と言って呼び出して契約をする「アポイントメントセールス」も訪問販売に含まれます。

通信販売とは、新聞・テレビ・インターネットなどで広告をして、郵便や電話、インターネットで申込みが行われる取引です。
販売と言っても、商品の販売だけではなくてサービスの提供も通信販売に含まれます。

アフィリエイトサイトやブログから商品やサービスの紹介をすると、多くはインターネット上で契約の申込みができてしまうので、紹介先のサービスの多くは通信販売に該当します。

電話勧誘販売は、事業者が電話で勧誘をして申込みを受ける取引のことです。
要は、こちらが忙しいときでもそんなの関係なく電話で営業してくる鬱陶しいやつのことです。

連鎖販売取引は、いわゆる「マルチ商法」のことです。
マルチ商法をやっている人の間では「ネットワークビジネス」と言ったりします。

継続的役務提供取引は、長期継続的にサービスの提供を受ける取引です。

継続的役務提供取引の対象となるサービスは指定されています。
現在指定されているのは「エステ」「美容医療」「語学学校」「家庭教師」「学習塾」「婚活サービス」「パソコン教室」です。
これ以外のサービスは継続的役務提供取引とはなりません。

継続的役務提供取引にはアフィリエイトで高額報酬を得られるサービスが並んでいますね。

業務提供誘引販売取引は、「仕事を提供するので収入が得られる」と言って勧誘し、仕事に必要という理由で商品やサービスを購入させる取引です。

「アフィリエイトで簡単に収入が得られる。そのためにはウェブサイトが必要。」と言われウェブサイトの作成費用を支払う内職商法や、商品を購入して使用した感想を提供するモニター商法が業務提供誘引販売取引にあたります。

訪問購入とは、事業者が自宅を訪問して物品の購入(買い取り)を行う取引のことです。

難しい

難しいですよね?
でも、アフィリエイトに関係の深い取引もありました。

では、次に特定商取引法とアフィリエトサイトやブログの関係にについて説明します。

特定商取引法とアフィリエイトサイトやブログの関係

その特定商取引法とアフィリエイトサイトやブログとの関係ですが、運営の仕方によっては「特定商取引法に基づく表記」が必要になる場合もあります

商品やサービスを紹介しているだけの場合

例えば、サプリメントのアフィリエイトをすると、サプリメントの通信販売を紹介したことになります。
水道工事をアフィリエイトすると訪問販売を紹介したことになり、エステを紹介すると特定継続的役務提供取引を紹介したことになります。

このようにアフィリエイトすることで、特定商取引法で規制される商品やサービスを紹介していることになるのです。

しかし、アフィエイトサイトはあくまでも商品やサービスを紹介するだけです。
アフィエイトサイトが、商品の販売やサービスの提供をしているわけではありあません。

特定商取引法はサービスを直接提供する事業者を対象にしていますが、今のところそれを紹介するアフィリエイトサイトやブログまでは対象にしていません。

したがって、アフィリエイトしているだけの場合は、サイトに特定商取引法の表記までする必要はありません。

ただし、アフィリエイトで紹介する側の責任として、紹介先がきちんと特定商取引法の表記をしているかどうかの確認をした方が良いでしょう。

特定商取引法の表記というタイトルがついていなことがあるかもしれませんが、運営事業者やサービス内容などの必要な事項が書かれていれば問題有りません。
しかし、もしきちんと特定商取引法の表記がない場合、法律に違反している業者を紹介していることになるかもしれないのでアフィリエイトするのは避けたほうが良いですね。

もっとも、このあたりはASPがきちんと確認しているはずなので、そんなに神経質になる必要はないのかもしれません。

Chouette

このブログでは、ご利用にあたってのページに「アフィリエイトの特定商取引法に基づく表記は販売店のものをご確認ください」と記載しています。

商品やサービスを販売している場合

通信販売

ブログやサイトで直接何かの販売をしたりサービスの提供をしていることも見受けられます。

例えば、自分で制作したイラストなどをサイト内で直接販売していれば、特定商取引法の通信販売をしていることになります。
ブログスクールやオンラインサロンを有償でしている場合、これも特定商取引法の通信販売でサービスの提供をしていることになります。
ドロップシッピングも通信販売です。

したがって、このような場合はブログ内に特定商取引法の表記をしておかなければなりません。

特定商取引法の表記には、住所や氏名、連絡先を書く必要があります。

プライバシーはほとんど守れなくなるので、始める前によく考える必要がありますね。

運営者情報か特定商取引法の表記か

ここまでは「特定商取引法の表記」というかなり細かい部分にこだわって書いてきましたが、ブログやサイトを見ていると「運営者情報」とかブログ運営者の「プロフィール」を書くところを「特定商取引法の表記」としてしまっている方もいるように思います。

ブログやサイトの信頼性をアップさせるためには、運営者情報がある方が良いですよね。

せっかくネット上でブログやサイトを運営するのですから、信頼されるサイトになるよう、それぞれ運営者の責任をどう表示するのか考える必要があるのではないでしょうか。

Chouette

と言いながら、このブログには今のところ運営者情報すらないのですが・・・